ローコストとはいっても主な性能は維持しています
今まで興味は持っていても金額が高いとの感想を頂く事がありました。
そんな中でコストダウン化を模索し、実験を経てリリースしたのがローコスト版です。
コストダウン出来た2つの要因は特注のシートの一部内製化と採用する金属パイプの変更です。
ですのでシートの撥水性はそのままで素材も当然同じ、工数の掛かる磁石の縫い込みを工夫してコストダウンを実現しています。
もう一つの金属パイプは吸着力が数%落ちるものの、パイプ径を太くして剛性を高めた結果同サイズのMLタイプと比較して横棒を左右3本から2本に削減出来ました。
尚、吸着力が若干落ちる事と、装置を折り畳まずにそのままで出し入れし易いように左右のパイプを約7cm短くしています。
(これにより突風保護の風速はほぼ同じ)
ローコスト版リリースの背景
それぞれの商品には目的があり、その背景を説明した方がローコスト版の意義が伝わり易いと思いますので下記に記載します。
まずWindリーダーを最初にリリースしたのは大型タイプです。
これには絶対的な背景が有り、特許が認可された頃に発生した新型コロナウイルスが大きく関係しています。
正直今だから言えますが、ダイヤモンドプリンセス号の状況から新型コロナでもっと多くの犠牲者が出ると考えていました。
ですので強度的な限界を実験し、最大限風を取り入れる大型の構造を検討しました。
合わせて当時最も犠牲者が出るのは冬だろうと考えたので、冬場に多い北風を有効に捉える必要が有ると考え北風がベランダのどの位置まで回り込むのかを色々調べました。
ベランダが南向きだとすれば逆風である北風はかなり張り出さなければ捉えられないので、実用的な限界まで帆を長くしました。
又、高齢者が重症化し易いと当時から報道されていたので、極限まで軽量化する必要があると現在の大型タイプを開発したのです。
帆を長くしたので出し入れに折り畳む必要があり今の組み合わせを選択していますが、大型タイプも軽量化と最大限風を捉える性能を両立した中々の傑作だと自負しています。
MLタイプと新型コロナ感染者の減少
MLタイプとは簡単に言えば大型のシートを一枚にし、高さを抑えた製品です。
中型である”M”に奥行を大型のまま長くした”L”を足してMLタイプと命名しましています。
ベランダにも周囲が壁に囲まれたタイプと、風がほぼ素通りするアルミの格子で構成されタイプがあります。
正面気味の風の場合、特にベランダが格子なら大型タイプでは風を受け過ぎるので、それを抑制する目的もありMLタイプを追加しました。
何より高さが121cmと高学年の小学生程度で出し入れがし易いというメリットもあり、MLタイプも主力の一つです。
今となれば新型コロナ感染も落ち着き、とっても寒い冬場の換気がそこまでは需要が無くなったと判断してある意味特許取得時のサイズに近いローコスト版をリリースした順番となります。
ローコスト版の位置づけ
Windリーダーは何故部屋に風が入り難いのかと調べた事からスタートしていますが、一番の要因はベランダ窓の横の壁に当たる風が行き場を無くして横風成分になり、本来素直に入ってくる筈の正面気味の風でも邪魔をするからです。(斜めの風の場合なおさらです)
よってその壁に当たる風成分を仕切るだけでも効果があり、逆風以外ならローコスト版でも大きく性能が落ちる事は有りません。
(横のパイプで約7cm短くしているとはいえ奥行に換算すれば5cmなので真横の風の時も僅か減少する程度)
デメリットとしても傑作品であるMLタイプに比べれば6.4kgと重いですが、5kgのお米を買って持ち帰る事を想像して頂ければ簡単に持てる重量の筈です。
しかしお米と違い、だいたい大人が両腕を45度に伸ばしたサイズなので運び難く、高齢の方・腰痛が気になる方と、洗濯時は室内に毎回取り入れる想定の方は簡単に折り畳めるMLタイプが推奨となります。
逆にそれ以外の方ならローコスト版で十分換気冷却の効果や感染対策としても採用頂けるので、高騰した電気代も加味すればコスパの良い商品に仕上がったと思います。
(中国では再度感染が拡大しているとのニュースも有るので感染対策も重要です)
<補足>
ローコスト版もちゃんと使い勝手を考えており、写真の銀色のジョイントは樹脂の入った可動式です。
よって折り畳むには銀色の上側のジョイントを緩める事で簡単に出来るので、MLに比べて手間が多いだけと解釈頂ければ良いと思います。
そもそもエアコンの省エネには排熱出来る時に換気で排熱する事が重要で、熱エネルギーは日々住宅に蓄積しますから今の季節から熱を貯めない事がより重要。
更に地震や大型台風による災害時の停電でも使える事から、万が一の備えとしても有効なツールといえます。
(大規模な停電も十分に有り得ます)