環境問題

令和7年2月の更新情報

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」って知っていますか?

日本は温暖化の原因物質であるCO2やメタンを衛星からも監視しています。

環境省から去年のデーターが更新され、CO2濃度の上昇も過去最大とメールが届いたので下記にリンクします。

地球全体の二酸化炭素濃度の年増加量が過去14年間で最大に

個人的にはEV化を急ぐあまり、中国で大量のバッテリーを生産したのが原因だと考えています。

令和6年2月の最新情報

PBS Americaが最新の情報を2時間弱に纏めた動画を発見しました。

これはほぼ完ぺきで、農業の項目ではかなり考えさせられる内容なので、是非見て頂きたい。

若い人は何故温暖化が始まったのかを知る事も出来ます。

Decoding the Weather Machine FULL SPECIAL | NOVA | PBS America

令和5年8月の最新情報

異常な猛暑が続く令和5年の夏、それまで色々論じられてきた温暖化の情報が随分と淘汰されてきたイメージを持っています。

完全なる解明には時間が掛かると思いますのでこの辺りが真実ではないかと思われる二つの報道を取り急ぎ記載します。

  • 世界の海面水温の上昇

7月からフロリダのサンゴが壊滅的な白色化を起しているとニュースに有りましたが、8月26日のNHKおはよう日本、国際ニュースでEUの気象情報を元にした世界の海面水温をグラフに纏めていました。

これによると通常は3月が最も高い水温になるところ、今年は7月下旬から過去最高の水温となっています。

3月の世界平均水温が最も高い事は地球の傾きと大陸の分布が関係している認識ですが、地球規模の海流が変化したのか5月から更に上昇を続けたグラフになっています。

  • 海流と異常高温の関係が一段と解明されつつあるPBS Terraの特集

今まで色々な推論が世界で展開されていますが、PBS Terraは以前から海流の動きに着目し、今年の猛暑や上記の水温上昇にかなり関連した淘汰された後でも将来にわたり残るであろう内容だと思います。

その最新版がYouTubeで公開されたので、是非ご確認下さい。今回のキーワードはAMOCです。

Is Earth's Largest Heat Transfer Really Shutting Down?

私の個人的な解釈では温暖化が進行し始めて大規模な山火事が発生し、その灰が北極圏や南極圏の氷河に着いてしまって太陽光の反射率が下がった。

その結果氷河の真水が大量に海に流れ、塩分濃度の違いなども関連して海洋の動きの変化が顕著化した・・・という流れです。

そしてそれが世界で発生した猛暑に繋がった流れが最も筋が通ります。


令和5年7月更新の情報

今年もやはりというか日本の広域で豪雨の被害が発生しました。

普段から環境問題で気になる記事を保管しているので、一旦今年の最新情報を纏めようと思います。

  • 4月 世界の海面平均気温が過去最高の21.1℃になってしまったようだ。(アメリカ海洋大気庁)
  • 6月 WMOは17日、世界の気温は今後5年で過去最高水準に達し、 平均気温の上昇を1.5 度に抑えるという重要な目標値を超える可能性が高いとする報告書を発表した。健康や食料、 水の安全保障、環境に影響を及ぼす「未知の領域」に人類が足を踏み入れつつあると警告(各種メディア)
  • 6月 ロシア極東のシベリア各地で37.7度を超す記録的猛暑が観測されている。 7日にはシベリアの複数地点で史上最高の記録が更新され、バエボで39.6度、バルナウルで38.5度を観測した。(CNN)

急速な温暖化の加速は様々な研究機関の情報から『温暖化ガスの増加→気温と海水温の上昇→北極圏の急速な温度上昇→大気中の水蒸気の増加→クーラーの使用率の増加』と負のループを廻っている事が有力視されている。

尚、ここに至るまで『温暖化による気温上昇→森林火災の増加』も大きく影響しているが、森林火災は跡地で森が育つのに時間が必要なので、今年は毎年より話題が減っている感じがします。

(シベリアでの森林火災が続いているそうだが戦争の為ロシアからの情報が乏しいらしい)

更にWMOの警告というか新しい情報は下記の内容になります。

  • WMOは7月7日に記録した世界平均気温が17・24度で、過去最高だった2016年8月16日の16・94度を更新。又、先月は観測史上最も暑い6月となり、世界の海水温も5月と6月の過去最高を記録したと公表。

今のところPBS Terra等が動画に纏めている北極圏の急激な気温上昇がジェット気流の流れを乱し、局所的な猛暑が世界をめぐり、今後数年間は同じ状態が続くという分析が有力だろうと思います。

温度が1度上昇すれば大気に含有する水蒸気が7%増加するといわれていますがこれは地球上の全ての地域ではなく、実際には豪雨の地域と干ばつの地域がハッキリと分かれ始めています。

WMOが警告する未知の領域の一つは北極圏の気温上昇で、近い将来夏に氷が殆ど無くなるとのシュミレーションもあります。

今年報道ステーションで【北極ノート】という特集を不定期に放送しているのをご存じでしょうか。

先日『北極圏に点在する黒ずみの正体は?』という内容があり、その正体は今までなかった微生物の集合体らしい。

これが太陽光の反射を阻害し、大きな穴として氷河を溶かしているとの事。

40年前に読んだ真鍋叔郎教授の論文より数十年温暖化が速まっているが、その要素は北極圏の急激な気温上昇であり、このような想定もしていなかった微生物が関与したのかも知れませんね。

とにかく少しでもエネルギー消費を削減しなければこの10年で世界が変わってしまいそうです。

PBS Terraから温湿度と人体への危険性の解説が公開されました。

ちょっと本業が立て込み環境問題の書込みが出来ていませんでしたが、梅雨に入った日本に重要な動画が有りましたので取り急ぎ下記を参照して下さい。

PBS Terra 温湿度に関する危険性


3月8日:PBS Terraから北極海に関する研究の新しい動画が公開されました。

PBS Terraの今回の動画はかなり興味深い内容です。(証拠となる衛星画像有り)

最近日本でも複数の魚が北上していると話題になっていますが、この動画から何かを得られるかも知れません。

興味の有る方はYouTubeで検索して下さい。

  • What Could THOUSANDS of Mysterious Whales Tell Us About Our Weather?

2023年3月2日 昨年のエネルギー関連CO2が過去最高を記録(IEA)

3月2日付けのロイターによると、昨年使用されたエネルギー関連で排出されたCO2量が過去最高を記録したと報じました。

今回は明白な理由があり、ウクライナ戦争によって天然ガスの価格が高騰し、多くの国で石炭の利用が増え火力発電とボイラーなどの熱源に多く消費されたようである。

他の要素として原子力発電の減少と各地の熱波がエネルギー関連のCO2排出量増加の原因として挙げられている。

数値としては前年から0.9%増の368億トンだったそう。(石炭の排出量は1.6%の増加)

石炭火力への回帰は去年末から報道されていたのである面予測通りの結果となった。

※以前ブログで記載していたドイツの原子力3基は廃炉を延長しています。

但し太陽光発電や電気自動車の普及により、戦争の影響でもっと増える筈だった一部は相殺したとの発表でした。


今話題のAIにCO2と温度上昇の関係を問うてみた

CO2は地球温暖化に大きく影響しているとはいえ、何故CO2が気温上昇に影響するのかを明白に答えられる人は少ないと思います。

そこで話題のAIチャット(Edge版)に質問を深堀し、妥当だと思われる回答にたどり着いたので記載します。

AIの回答:二酸化炭素と赤外線の関係について(要点のみ抜粋)

  • 二酸化炭素は赤外線を吸収し、再び放出する性質がある
  • 二酸化炭素は赤外線の持つ周波数と近いため、赤外線が持つエネルギーを運動エネルギーに変換する事が出来る
  • この運動エネルギーは温度として表れる


なるほど・・・技術系の私も満足する回答で、本当にAIチャットで世界が少し変わるかも知れないですね。

因みにノーベル賞を受賞した真鍋博士は南極から発掘した氷を調べ、地球の気温が高い時期と氷の中の二酸化炭素濃度に関係が有る事を発見し、温室効果ガスの解明に結び付いたそうです。(TVインタビューから)

因みに因みに若い頃自分で想像していたCO2はカーボンが関係しているのでカーボンは黒いから熱を吸収するのかとAIに尋ねたら、二酸化炭素は無色無臭ですと一蹴された。(知っているよそんな事、分子レベルの質問をしているのに・・・)


ドイツが今回の冬を乗り越えた大きな要因2つ

ロシアからパイプラインで天然ガスを輸入していた国の代表格であるドイツ。

今回の冬は相当厳しい状況になると予測されていましたが、何とかクリアー出来ましたよね。

その一つの要因は年末年始の異常な暖冬ですが、もう一つは巨大な船だと知っていますか?

どんな船かというとLNG・液化天然ガスを使える気体の状態に戻す機能を持った大型船です。

ドイツはパイプラインから気体のまま天然ガスの供給を受けていたので、液化天然ガスを気化するプラントが無く、ロシアのウクライナ侵略から慌てて地上のLNG気化プラントを発注しました。

完成には数年掛かるとされていたので天然ガスの消費が大幅に増える冬を乗り越えられないのではないかとも囁かれていましたが、世界にはあるのですね、何処かから(多分アメリカ)LNGを気化して供給が出来る船を入手し、BBCと、確かNHKの国際報道でも港に浮かぶ巨大な船の姿を映像で報道していました。

今後その洋上に浮かぶLNG気化船を5隻運用するそうで、そんな巨大な船は造船に時間が掛かるだろうと思いつつ、世界が本気を出せばすぐに完成するかも知れません。

(ひょっとしたら中古のLNG運搬船を改造しているのかも知れないですが・・・)

冒頭ウクライナ戦争が要因でCO2排出が増えた記事を紹介しましたが、今年はこの船で多少緩和されるかと思われます。

サイエンスが不可逆な臨界点を超えそうと発表

10月7日Gizmodoがサイエンスに記載されたティッピングポイント(不可逆な臨界点)を超えそうだとする研究を紹介していました。

一番判り易いのは氷河が溶け始めると表面からは判らず下に水が溜まり、窪地の地形で止まっていた水が下流側の氷が薄くなり割れて洪水を起こす氷河湖決壊だと思います。

去年パキスタンで発生した大洪水の一部も氷河湖決壊が例年の3倍発生したと現地環境相が発表しており、他の地域ではアルプスの氷河湖決壊もYouTubeで発信されています。

ヒマラヤやアルプスでは冬になると再び氷河湖が形成される場所も有るとは思いますが、以前読んだ記事で凄く標高の高い氷河は氷河期に形成された氷が地殻変動で隆起した物だと解説していたので、ある一定の標高の氷河湖は一度決壊すると二度と元に戻れない、そういう趣旨の研究だと考えて下さい。

尚、いま最も危険視されているのが南極の氷河湖状になっている箇所で、そこが決壊すると海の生態系も気候もかなり影響を受けるといわれています。

Gizmodoの記事も抜粋ですが、図解もあるので『Gizmodo ティッピングポイント』で検索して下さい。

もう一つ紹介したいのがアメリカのPBS Terraからフロリダを襲ったイアンの前に投稿された台風やハリケーンがこれから大型化する予測とそのメカニズムのYouTubeです。

7月6日に投稿され、その後イアンが実際に発生したので今はタイトルにIANが追加され、『PBSTerra IAN』で検索出来ます。

過去の気温や海水温の変化、塵と大気中の水分量の関係など判り易く解説されており、最近見た異常気象の解説動画では最も的を得ています。

(日本では豪雨研究目的で東京スカイツリーでも塵と水分量を計測している)

この動画の中で自然界の周期や公害の塵により日光が遮られ、一時的には気温が下がったとする分析もあり、日本でも異常気象が取り上げられなくなった時期があるのと一致し、逆にこれからは気温が上昇する一方向だというトレンドだと感じました。

話が少し逸れますが、先日北海道でシシャモが殆ど取れないというニュースが有りました、1隻が漁をしてたったの10匹だったそうです。

私は過去のブログで瀬戸内海のイカナゴが死滅に向かっているようだと記載しましたが、総じて小さい魚は長い距離の移動が出来ず、海水温の上昇で本当に激減すると思っています。

1.5℃の約束も殆ど話題になっていない気がしており、もっとマスコミを筆頭に日本人は真剣に取り組まないと、将来しっぺ返しを食らうと思います。


台風14号でも台風15号でも広域停電が発生、ハリケーン・イアンでは数兆円の被害も

台風14号では当初心配されていた甚大な被害は発生しませんでした。

9月末、気象庁の担当は上陸時に進路が東にずれ、鹿児島湾の地形、特に山により中心付近の暴風が緩和された為と甚大な風被害が出なかった理由を説明しました。

もし予報通り台風が薩摩半島の西側を通れば、勢力が衰えずにもっと暴風による被害が出た可能性があるという見解です。

個人的にはもう1点、上陸前は910hPaと言う記録的な気圧でしたが、ゆっくりな移動速度が逆に幸いし、暴風による被害がそれ程は出なかったように思います。

何故なら台風は進行方向の右側が移動速度と台風の風が重なり強風が上乗せされる特性があり、移動速度が遅かった台風14号はその点だけは被害を少なくする方向に向いた筈です。

又、翌週の台風15号では豪雨により静岡県を中心に広域停電が発生しました。

台風15号は暴風ではなく高圧送電線の鉄塔が土砂崩れで倒れたのが原因のようです。

鉄塔が倒れて相当な期間停電するのかと思いましたが翌日にはほぼ復旧しましたよね。

ちょっと未だ正式な発表を見かけていませんが、これはたまたま浜松市周辺だったから復旧出来たのであって、他の地域なら千葉と同じで復旧に数週間掛かった筈です。

日本は東と西で周波数が50Hz、60Hzに分かれていますが、浜松とか豊橋はどちらの周波数にするか工場レベルでは選択出来、つまり東からも西からも送電線が来ているので、上手く切り替えて迂回が可能な高圧送電の鉄塔だったのではないかと考えています。

これに対して9月28日にフロリダ州を襲ったハリケーン・イアンでは最大260万軒で停電し、数兆円の被害(一部報道で6兆8千億)が発生したとも報じられています

イアンはフロリダの前にキューバ全土でも発電所を破壊し、島全体が停電しているとも伝えられています。(イアンの詳細は10月のブログに記載)

去年被害が大きかった台風2つは上記に記載した通り、それでも不幸中の幸いがいくつかは有ったと考えた方が良いのではないでしょうか。

将来の台風はどうなるかといえば、地球温暖化により日本近郊の海水温が高いままなら毎年のように猛烈な台風が発生するでしょう

その猛烈な台風が、沖縄から東は横浜や房総半島辺りまで勢力が衰えず上陸する事が温暖化の影響として予想されています。

テレビ放送局が共同で、1.5度の約束と言う活動を始めましたが、温暖化の影響をぎりぎり軽減出来る1.5度の気温上昇まであと0.4度しかありません

本当にこのままで良いのか自身の子供や孫の顔を見ていま一度考える時です。

個人で出来る環境への取り組みを見直しましょう。

長期停電時の暑さ対策はWindリーダーの訴求点の一つです。

NHKによると千葉で広域停電が起きた2019年の台風15号では復旧に時間が掛かり、8名の方が熱中症で亡くなられたそうです。

長期停電中はクーラーが使えません

Windリーダーは風を有効に取込み、少なくとも朝や夜は換気冷却で室温が下げられるので災害時の対策としても検討して下さい。


本文:過去にブログで記載した環境問題に関する内容の抜粋と情報の更新をこのページに纏めました。

目的はこの様な情報をいちから集めるにはとても時間が掛かり、更に40年前から危惧されていた異常気象の加速が顕著に起き始めたからです。

CSI科学捜査班と言うアメリカのTVドラマをご存じでしょうか。

科学捜査では実験をして、結果が一致しなければ強い疑いがあってもその想定は消して行く事が重要だと判ります。

去年真鍋博士がノーベル賞を受賞しましたが、地球が温暖化する事で起こり得る異常気象は実に40年前から予測され、現在多くが現実のものとなってきています。

更に大規模な森林火災の影響や8月10日にNHKで放送されたアイスランドや南極の氷河に覆われた火山の問題など新しく出てきた悪循環の説もあり、この辺りも含めて情報元がしっかりしていて且つ現実に矛盾しない内容をCSIの如く精査しているつもりです。

それに今のネットでは興味を持った記事の関連をその後は優先して表示してくれるので、古くから環境問題を注視していた私には多くの情報が集約されていると認識しています。

なので最近になって環境問題(異常気象)が気になり始めた方も大歓迎、色々な情報を時間を短縮して得られるページと評価されるように構築していきます。


全てはここから、地球温暖化の予測(2021年10月6日ブログより抜粋)

2021年のノーベル物理学賞はCO2を始めとする温暖化ガス濃度の上昇が、地球の気温上昇に影響するという予測モデルを世界に先駆けて発表した真鍋淑郎博士が受賞されました。

1980年代に今でいう地球温暖化、当時は環境破壊と称された特集を科学雑誌で読み、その影響を強く受けて今まで省エネにいそしんできました。

今でいう温暖化、当時は気温上昇の暴走という予測を最初に読んだのは約40年前の高校の頃。

その時期クォークとかオムニとかニュートン等の科学雑誌が続けて創刊され、この中の一誌で確か人類が今後直面する危機の一つに環境破壊(温暖化)が取り上げられていました

因みに読んだ記事は真鍋博士ご本人が寄稿されたのかCO2の温室効果を1967年には予測されていたようなので科学雑誌の編集者が引用したのかは分かりませんが、図解入りで強く印象に残っています。

あの時は2100年の予測で気象が壊滅的になり、干ばつや洪水で農作物にも生物にも多大な影響が出るとか、台風やハリケーンの大型化も予測されていました。


ジェット気流の蛇行

ジェット気流に関してはかなり以前から着目しています。

冒頭真鍋博士が発表した温暖化予測の記事を科学雑誌で読んだと記載していますが、数年後、それを10年毎のシュミレーションにした世界地図の動画を科学番組かドキュメンタリー番組で見たのが着目したきっかけ。

その時のナレーションで説明したのか自身でそう感じたのかは定かではないですが、ジェット気流が変動し始めると異常気象が加速すると強く意識したからです。

海外の記事でもジェット気流と明らかに結び付けている内容は去年の暮から増えましたが、BBCやAFPのサイトをよく見ていると2年ほど前から兆候と思える記事を見かけ始めます。

例えば雨の少ない砂漠の地域で洪水になったり、シベリアで気温が14度も上昇した記事です。

令和4年は梅雨が無い北海道に前線が停滞し、ヨーロッパを熱波が襲った事で日本のメディアでもようやくジェット気流の蛇行が報道されましたが、今回の蛇行は今後も数年続く恐れがあります。

ヨーロッパの熱波はイギリスでは早々に収まったようですが、フランスやドイツでは水不足という形で今も大きな影響が残っているようです。

(イギリスは8月第1週の全英女子プロを見ても厚手の長袖で、一気に気温が低下したようです)

シュミレーションを見た当初からジェット気流は地球を巡回するので、一度北極圏まで影響するとなかなか元に戻れない、つまり悪循環が発生するとイメージしています。

北極海航路を議論する程2021年までにシベリア・グリーンランドなど北極圏付近の気温が一時上昇しました。

その乱れの影響は数年続く認識ですが、自転に伴う自然の反動があれば一旦は元に近づく時期も来るかと思います。

その一旦戻った時期が異常気象を緩和する最後のチャンスかも知れません。

また、後半に記載する温暖化による食糧不足が令和4年から明白に始まったと覚える結果になるかも知れないくらいに今は気流が変動しています。


兆候はいつ頃から発生したのか

北極圏側のジェット気流に異変が起こり始めたのは2016年にシベリアの永久凍土が大幅に溶け始めた頃ではないかと思います。

最近マンモスの標本が時々展示会で披露されていますが、時系列で考えてこの頃の永久凍土融解で氷河期の頃のマンモスまでもが発見されたと認識しています。

2016年の永久凍土の融解では70年前に炭疽菌で死亡したトナカイも地表に露出し、そこから動物に感染して更に地域住民20数名に感染した事例があり、氷に閉ざされた過去の感染病が再び猛威を振るうという温暖化の脅威の一つとして今でもネットに残る事象です。

北極圏のジェット気流が脈動し始めたのが2016年の少し前だとして、それ以前に強く記憶している出来事は1998年頃の沖縄のサンゴ白色化が挙げられます。

実はこの時に地球温暖化のシュミレーションを思い出し、ちょっと想定より早いのではないかと感じて以後、環境に関する記事をかなり意識するようになりました。

沖縄のサンゴの内容は、時間があれば明日はアースディを参照してください。

この2つの関連は1998年頃から海水温が上昇し、大気の水蒸気分が増えてシベリアに雪ではなく雨をもたらせたと考えられます。

ここで関連する新しい情報。

8月9日 めざまし8で伊豆半島沖のサンゴが7月末から急に白色化していると報じてました。

そもそも伊豆にまでサンゴが北上している事にも驚きですが、その北上したサンゴでさえ白色化したそうです。(番組では数年前から伊豆でもサンゴが多く定着したと説明しています)

実際の海中の映像に南国の魚が多数映っていた事も驚きですが、サンゴは海の指標、北上して更に白色化したのは新たな段階に入った兆候と考える事が出来ます。(番組では長雨の影響も注視している)

サンゴの問題はグレートバリアリーフでも発生しており、2022年3月には再び広範囲にサンゴが白色化し、世界遺産からの格下げも検討されているとAFP等で報道されています。

因みにサンゴの白色化は注意が必要で、元々の海水温に適した褐虫藻が熱さで逃げ出し、その後上昇した海水温に適した褐虫藻が新たに定着するので色が着いたから大丈夫と言う事ではありません。

その時の褐虫藻の種類で判断しなければ方向性を間違ってしまいます。

実際沖縄では1998年の白色化以降徐々に報道が減り、すっかり元に戻ったと思っていたがこの褐虫藻の入れ替わりが起こったと以前読んだ事があります。


気温上昇に伴う新たな脅威の研究が進んでいる

最初の内容は新たなとは言い切れません、海外では以前から報道されている内容です。

温暖化が進むと山火事が増える事は40年前の科学雑誌に記載があったかどうか曖昧ですが、2000年に入ってからCOPの報告書には記載があります。

しかしその山火事で発生した黒いススが氷河に付着し、太陽光の反射率を下げて融解が加速する事は近年証明された新しい事象と思います。

詳細は2021年8月の温暖化が加速に記載しましたが、因果関係を纏めると、温暖化→森林の乾燥→山火事の発生→火事の灰が風で流れ氷河に付着する→付着した灰の黒色で日光の反射率が落ちる→氷河がとけやすくなるというサイクルです。

通常の氷河の反射率が約30%なのに、灰が混ざったカナダのアサバスカ氷河は18%に落ちているとの研究が紹介され、これは確定情報と考えて良いと判断しています。

次の内容は新たな研究と言えるでしょう、令和4年8月10日にNHKで放送された地球科学の最前線に、氷河の融解でその下に存在する火山が噴火し易くなるという研究です。

詳細は番組を見て頂くとして、概要は大量の氷河が圧力となりマグマの上昇を抑えている。

その氷河の表面が溶け始めると圧力が下がりマグマが上昇、すると噴火口の氷を溶かして更に氷河が溶けて噴火を誘発するという内容です。

学者が危惧しているのは南極大陸の火山噴火で、その現象を今も噴火しているアイスランドの火山で研究しています。

南極大陸の氷が溶けると大幅に海面上昇するといわれていますが、それが氷河の融解で火山の噴火が起こり、海面上昇が想定された時期を一気に早める危険性を示唆しています。

番組を見ていて既に海面は上昇しているので、令和3年に発生した小笠原諸島の海底火山やトンガの噴火も海水の圧力増加が誘発したのではないかと思いました。

因みに一部の学者が火山の噴火で地球の気温が下がると説明していますが、同番組で20世紀最大といわれるフィリピンのピナツボ火山の噴火でも、その影響は3年間、たった0.4度の気温低下と解説しています。(たったの0.4度とは、現在の気温上昇に比べれば少ないという意図です)

また、氷河期を引き起こす最後の大噴火は2億年前で、地球が温暖化しても火山の噴火で気温が下がるから大丈夫とTVで説明するのは間違いだと思います。

これらの学者はもっと最新のデーターを見るべきです。


深刻な食糧危機が早期に発生するかも知れない

今はロシアによるウクライナへの侵攻もあり、少しでも省エネをしないといけません。

それと冒頭から記載している科学雑誌に行き着きますが、温暖化の過程で世界規模の食糧危機が発生し、一気に世界情勢が悪くなる恐れを危惧しています。

令和4年の夏複数の情報番組で蚊が少ない事と、蝉の鳴き声を聞かないとのSNSを紹介していました。

蚊は直接関係ありませんが、受粉に関わる昆虫の減少は食糧危機の一つの想定です。

温暖化で昆虫の生息域が北上し、その昆虫によって受粉していた植物にも大きな影響が発生するというストーリー。

昆虫や動物は自力で移動が出来ても植物は移動出来ないので、環境変化に強い植物しか一時的にせよ残れないという推論です。

現実問題でもミツバチを例にすると、旅番組で昔取れていた蜂蜜が激減したとの情報を見た事は有りませんか。これはミツバチが徐々に北上しているとの報告もあります。

かれこれ10年程前だと思いますが、アメリカでハチを含む昆虫の北上を研究している内容が番組内にあり、北上しても別の種類の昆虫との争いが生まれ、長年適した環境で生息していたのに暑さで北上する事は昆虫にもリスクを伴うと説明していました。

なのでミツバチにしても受粉を依存していた植物にしても、ある時期を境に減ってしまう可能性があるという事です。

受粉は植物にとって重要で、最近穀物用の種子は企業が生産しているとはいえ、今発生しているヨーロッパの熱波と水不足は昆虫・植物にも波及しているかも知れません。

もし多くの昆虫が減り同じ気象が数年続けば、急速な食糧危機が発生する危険が高まります。

令和4年は日本でも米どころである東北・北陸と、北海道の一部で豪雨の被害が出ています。

過去の経緯から米は備蓄しているでしょうけど数年続けば到底もたないでしょう。

CO2の削減など省エネ活動で良くしたり、少しでも遅らせる事は可能でしょうから、今が本当に重要な時期だと思います。