2023年予測 世界で環境問題意識が一段と進む

欧州の多くの気象庁は2022年の夏が過去最も平均気温が高かったと発表し、1月にも記載した年末からの暖冬も踏まえ、近々年間の平均気温としても高温だったのかが公表されると思います。

因みに日本はというと気象庁が2022年の日本の年間平均気温が1898年の統計開始以降、4番目に高かったと発表しました。(情報元1月4日tenki.jpが日テレNEWSを引用)

ですがこれも12月に寒波が襲来して年間の平均気温を押し下げただけであり、去年の7月とかは我が兵庫県でも死ぬほど暑かったです。

  • 補足:日本の平均気温上位は2020年が+0.65℃で1位、2019年が+0.62℃で2位、2021年が+0.61℃で3位とすべてがごく最近のデーター

各ページにも記載しているテレビ局の1.5度の約束という活動も有りますが、夏が極端に暑くて冬も寒波が来る方が人体の影響が大きいので、年間の平均ではなく夏と冬に分けて議論しないとそろそろ現実の問題と乖離してくるように思います

1月は各機関から去年の気候に関するデーターの発表がありますのでいくつかピックアップします。

  • 世界気象機関(WMO)は12日、2015~22年の世界の年平均気温は、観測開始以来、最も高い8年だったと発表した。22年の平均気温は産業革命前から約1・15度上昇。大気中の温室効果ガスの濃度が高まり、地球上に熱が蓄積する温暖化が要因とし、産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑える目標は「時間とともに達成が難しくなっている」と警告している。(1月12日朝日新聞デジタル)
  • 1月12日NASAなどが2022年の二酸化炭素排出量が過去最高となったと複数のメディアで報じられました。 新型コロナからの経済回復と、ロシアのウクライナ侵攻に伴い石炭使用量が増加したのが要因としています。 BBC放送の内容で補足をすると『規模も方向性も深刻で、これを真面目に受け止めなければ、そして直ぐに対策を取らなければ世界中に深刻な影響が出ると警告しています。(1月13日BBCワールドニュース)
  • 1月16日ギズモード・ジャパンが去年の海が観測史上最も熱かったとアメリカ海洋大気庁他の分析結果を掲載。 この記事は上手く纏められているので『ギズモード 海洋温暖化が気象災害を激化』で検索し、一度ご自身で閲覧して下さい。 以前日本近郊の海の温度の調べ方を記載しましたが、去年の8月は大阪湾でも恐らく1度から2度は平年より高かった筈です。


さて、今回のタイトルにした世界での環境問題の意識という点では、夏に各地で40度付近を記録し、年末は25度近い暖冬になったヨーロッパでは地球温暖化の危機感が一層高まったという記事を多く見かけました。

それと今まで温暖化にそれ程積極的ではないアメリカでも夏季の山火事の増加や秋のハリケーン・イアン、それに広域に渡る年末年始の大雪と、次に記載するカリフォルニアの洪水でかなりの米国民がやはり温暖化対策をしなければと感じている筈です。

  • カリフォルニア州の集中豪雨は相当に酷いらしい

1月12日のBBCアメリカで今回のカリフォルニア州大雨被害に『大気の川』の影響と発言していました。

大気の川は日本で発生する線状降水帯に使われる固有の用語だと思っていたのですが、ウィキペディアを見ると1990年代前半にマサチューセッツ工科大学の研究者が表現したそうです。

これは以前からハワイ付近の湿った空気が西海岸に流れ込んだ場合、ほぼ日本の線状降水帯の原理と同じに積乱雲が継続的に発生するので数年に一度洪水被害が発生する米国も研究していたようです。

但し近年の異常気象被害者と同様、長年カリフォルニアに住んでいる方のインタビューでは、過去の洪水より3倍水位が高く、あっという間に大洪水になったと回答していました。

今回の洪水は去年末からひと月近く断続的に続いているらしく、地下水の許容を常に超えている状態と現地専門家が解説しています。(現地ニュースでは3週間で1年間分以上の降水量と解説)

実例として5歳の少年が行方不明になった件では、朝学校に行き、その後の豪雨で帰宅命令が出たのか迎えに行った母親と車ごと流され母親だけなんとか救助されたそうです。

つまり朝は通学出来ると判断する天候だったのが、その後数時間で大洪水になったと解釈出来ます。

(今回の洪水は1月10日には非常事態宣言が出され、死者は19名以上との報道)

繰り返しになりますが南西部のフロリダではハリケーン・イアン、北東部では今回の豪雪。

最後駄目押しで西海岸のカリフォルニアに過去に無かった豪雨被害が発生し、これからアメリカでも環境問題が大きくクローズアップされるでしょう。

これも因みにですが去年の米国での日本車販売シェアは下がり、テスラや中国のBYD等のEV車が躍進しているそうです。

バイデン政権の補助金が影響しているとは思いますが、時折記載している日本人の環境意識が早く変わらなければ日本企業は世界から置いて行かれる危惧を持っています。

  • このカリフォルニア州の洪水とヨーロッパの暖冬を1月12日のめざまし8で天達気象予報士が上手く纏めて解説していますが、公式チャンネルにはUPされていないようです。 天達さんは気象防災キャスターと掲載されており、世界の異常気象も常に観察していると思います。 この日の番組では年末年始の世界の異常気象をジェット気流を主体に解説しており、是非公式チャンネルにUPして欲しい。

他の地域でも去年国土の3分の1が水没したと言われていたパキスタンや、余り目立った報道はありませんが砂漠の国サウジアラビア第二の都市ジッダでも元旦に大雨で街が冠水した、など世界各国で環境意識を高める異常気象が発生しています。


今回のタイトルを裏付ける放送1 1月18日のNHK国際報道2023

BSでは1月18日、その再放送をする地上波では1月19日に放送された国際報道2023が、世界の環境意識の高まりを裏付ける内容だったので少し紹介しましょう。

まずはニューヨークを題材にした『都市部の”脱炭素”』というコーナー。

今ニューヨーク市では空調設備を起因とするビルから排出されるCO2が、市全体の7割を占めるので今後規制を強化しているという報告です。

高層ビルをAからDに区分し、更に細かいスコアを併記した表示が義務化され、2050年までに温室効果ガスを80%削減する目標のもと、2025年から未達の場合は1トンあたり年間268ドルの罰金を科すそうです。

その額はロックフェラーセンターを例に取ると、このまま対策をしなければ約2億円の罰金になるそうです。(詳細は国際報道等上記のキーワードで検索して下さい)

この日は後半インドネシアのカポックという植物から採れる繊維の話もあり、偶々グレタさんがドイツで一時拘束された等、環境問題の話題が多い番組となっていました。


今回のタイトルを裏付ける放送2 1月20日 BSテレ東のSDGsが変えるミライ 小谷真生子

BSテレ東のSDGs番組は、得意である企業内部の情報と共に構成されるため、私にとっては期待外れの時も有りますが、この日の番組は各国の環境意識も反映されていました。(それぞれの内容は興味深いが環境問題から外れているSDGsも多いので期待外れとしました)

該当のコーナーは『欧州に広がるサステナブルの波』で、航空路線の代わりに(高速)鉄道を利用する様を紹介していました。

そこで普通にインタビューした2名のフランス人が、飛行機はエコじゃないから鉄道を選択したとか、フランスが列車で2時間半以内の航空路線を順次廃止する事に賛同する意見(500km以内は飛行機に乗るべきじゃない)が紹介されていました。

これが多くの欧州人の現状の意識だと思います。

番組では飛行機に比べてCO2量が6分の1とされる鉄道自体にもエコの思想が反映され、今後ドイツやスイス企業が水素エネルギー電車(おそらく水素燃料電池)が開発されていると去年ベルリンで開催された鉄道見本市を紹介しています。

日本の企業はというと、JR東が関係している総合車両製作所が電気と水素のハイブリッド。

本命として日立製作所の車両が電気・ディーゼル・バッテリーをシームレスに切換え、従来よりCO2を50%以上削減出来る車両も紹介されていました。

これが従来から危惧している欧州との環境意識の差で、将来日本の製品が海外では売れなくなるかもと感じる象徴だと個人的には思いました。

鉄道マニアでは無いので詳しくは知りませんが、CO2 50%の削減が最も効率の良い条件だったらこの先欧州人が選ぶでしょうか?

日立の基本的な考えは、既存の電気鉄道を一足飛びに水素に出来ないので、プリウスのような過渡期のハイブリッド車両を目指したという事で実際イタリアに納入され始めたそうです。

(すぐにCO2が削減できる過渡期の実用車両としてはとても良いとは思います。続けて排出ゼロを目指して欲しい)


ちょうどこの日はダボス会議が行われ、サウジアラビアがおそらく太陽光による水素製造と思われる新エネルギー政策を公表していたそうなので、水素が太陽光から安く安定して生産出来るようになれば、世界は一変するでしょうね。


南極では氷床の下に長さ460kmの川が発見

去年末からフジテレビとテレビ朝日の職員が南極観測隊に同行しているとの話題を一度は見かけたのではないでしょうか。

以前今回の観測では水中ロボットを使い、崩壊の危険がある氷床の下の融けた巨大な湖がどれだけ拡大しているのかを調べるのだと見た事があります。

  • この調査結果は非常に重要です、皆さんも留意しましょう。

この南極の湖と別で1月12日に南極の氷床の下に長さ460kmの川が発見されたとネットに記載されました(The Daily Digest)

個人的にはちょっと未だこの発信元が信用しきれていないので話半分に捉えていますが、基本的に南極の上部の氷が溶けてクレバスに流れ込んだ川という内容なので、塩分がほぼ無い南極の真水が大量に海に流れるとどうなるのだろうと心配です。

以前PBS Terra他で南極付近で冷やされた海流が遠くスペイン・イギリスにまで流れているとの動画を見たので、水温0度近い真水が海流へ大量に流れると、従来の流れに影響しないかと危惧します。

南半球で言えばアルゼンチン・オーストラリアも世界に多くの農産物を輸出しているので短期間でも自然のサイクルが狂うと想定外の影響が有るかも知れません。

気候が変動するにしても凄くゆっくりだったら未だ手が打てるかも知れませんが、一気に変化するとすぐに食糧危機という問題が発生する事はピナツボ火山の影響とされる米騒動(タイ米の輸入など)で50歳以上の日本人は経験済みの筈。

大陸の上にある氷の融解は、遠い南極の話ではなく身近な問題と考えなければいけないと思います。

  • PBS Terraは英語ですが、自動翻訳で字幕を日本語に出来るので、今回を機に、一度ご自身で確認する事をお勧めします。 下記の内容はグリーンランドの氷床が溶けて海水に流れ、真水である為比重の差で10億人の食糧に影響するという恐ろしい予測が有ります。 尚、PBS Terraは人体の事なども編集しており動画の全てが気候変動の内容ではありません。 

PBS Terra What Will Earth Look Like When These 6 Tipping Points Hit?


1月17日、阪神淡路大震災は今年で28年目

少し話は変わりますが、阪神淡路大震災から今年で28年目をむかえました。

関西では毎年数日前から特集が組まれ、都市直下型地震を忘れないようにと締めくくられます。

今年も黙とうの為1月17日は5時半に起きたので実感しましたが、地震発生時刻の5時46分は夜明け前で真っ暗なんです。

しかし阪神淡路大震災発生の直前は朝焼けのように明るく、私は寝坊したと慌てて起きたぐらい日光が差していました。(初期のブログに記載していますが、見た事のない紫色の空でした)

後から知った事は大きな地震発生直前は大地に電荷が溜まるそうです。

そして上空の電離層付近に正の電荷が引き寄せられて大気が盛りあがり、そこがプリズム効果を出して本来夜明け前の大阪市に日光が届いたらしい。

あの当時関西では大きな地震など来るはずもないと多くの人が考えていました。

しかし28年前に突然発生し、6千人を超える犠牲者が出たのです。

これから数年間は多くの専門機関で東海・南海トラフや東北で巨大地震が発生しやすい状態が続くと予想されています。

突然の停電対策は自分の事と考えて対策する事をお勧めします。

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