9月初旬、京都でも大きな地震が発生するかも、と報じた関西ローカルの番組がありました。
冒頭に記載します。番組も近々に発生するとの趣旨では無く、二つ三つのタイミングが重なりこの時期に放送したのだと考えていますが、地震関連を扱い登録者数が多いユーチューバーもちょうど前日に”京都市、亀岡市で異変”と取り纏めていたので少し補足しようと思いました。
又、後半に個人でも可能な地震情報の深掘り方法を纏めていますので、閲覧を期に最新30日以内の震度マップだけでも確認頂いたほうが良いと思います。
何故かというと、全国的にこの数か月はかなり危険度が増している認識だからです。
まず現時点でYouTubeにも投稿されている該当番組の題名はMBS NEWS”南海トラフだけじゃない「京都」に潜む大地震のリスク『花折断層』とは?”になります。
この配信ではVTR内容のみに纏められていますが、実際の番組ではVTR前に、8月8日に発生した日向灘のM7.1の地震から約一ヶ月が経過しましたが、関西には南海トラフ以外にも巨大地震が想定されている・・・という説明からスタートしていました。
よってタイミングの一つ目は日向灘の地震から約一ヶ月経過です。
二つ目は元旦に発生した能登の地震をきっかけに各地で被害想定が見直しされており、京都では被害想定の最も大きい『花折断層』の見直しが4月に完了し、防災の日も踏まえて放送したのだろうと解釈しております。
- 今年の被害想定見直し結果は”京都 花折断層”とネット検索すれば、京都府が発行しているPDFが閲覧可能です
PDFや番組から抜粋して規模だけ掲載すると、京都市から滋賀県高島市にまたがる花折断層は長さ47km、最大震度7、想定される最大のマグネチュードは、なんとM7.5と内陸地震としては全国有数の大きさになります。(詳細は上記番組の配信を参照下さい)
でもちょっと花折断層の見直しが完了した4月からは時間が経ってますよね・・・。
番組を放送した三つ目の要素(キッカケ)が裏にあれば、ちょっと我々も警戒しないとな・・・と思っています。
その要素がユーチューバーも動画で発信していた亀岡市を中心とする地震の変化です。
震源や震度を纏めたサイトは幾つか存在しますが、誰でも確認出来る地震履歴はYahooに掲載されており、ここの履歴は震度1以上を扱っています。
- あとで掘り下げますがYahooは国立研究開発法人防災科学技術研究所のデーターを元にしている
しかし震度1を少し下回る地震も当然発生しており、前述のユーチューバーも、MBSの番組に出演した京都大学 防災研究所(今回は牧教授)も、その詳細データで判断している筈。
なので京都大学防災研究所が発信元で、番組宛てに念のための注意喚起としてキッカケを提供していたのなら会社のある川西市をはじめ、周囲の地域では普段より備えを万全にする必要が有ります。
因みに川西市付近で発生した地震は兵庫県南東部と表現され、能登の地震以降、今年はそれ程は揺れていません。(最近では秋分の日の前に震度1未満が2回ほど発生しましたけど)
Yahooの地震情報では今年の兵庫県南東部の履歴は3件で、内1件は南東部ではなく実質ほぼ中部です。
但し元旦のM7.1(M7.3)の後に発生した2月12日M3.4の震源は会社から1km圏内で、能登の地震の後だった事もあり当社は相当警戒していました。
同様に亀岡市は京都府南部と表現され、同じYahooの地震情報では2023年が5件に対して2024年が9月末時点で13件も履歴が残っています。
ユーチューバーが警告した動画では震度1未満の地震も含まれており、更に件数が多い内容となっていました。(30日以内の情報なら最後に記載するサイトで震度1未満も確認可能)
確かに去年の3倍近くに増えているので亀岡(京都府南部)は警戒に値する地震の兆候かも知れません。
それと亀岡市が震源の場合、会社にいれば震度1未満でも結構揺れを体感するのですが、今年は殆ど感じないので震度1未満の震源が東にズレた、つまり今年は京都市側に移動していると考えられ、方角でいえば少し花折断層側へ微振動(群発地震)が移動した可能性は有ります。
※以前のブログにも記載しましたが、地下で水源が繋がっているのか亀岡の中心から西側の揺れは比較的川西市や猪名川町にそのまま伝播します。
阪神淡路大震災の前にも群発地震が移動した認識があります
当時からCVプラントの制御設計を行っていた筆者は、阪神淡路大震災前後に加西市のユーザーの仕事を担当しており、地震発生後、打合せの合間の話題はもっぱら地震の前兆に関する内容でした。
井戸水の変化や群発地震など、後から専門家も類似の調査結果を発言しており、複数の前兆は存在していたと判断しています。
あの時は多くの人が次の震災を早めに察知し、次こそ被害を抑えようと真剣に議論していました。
特に地震発生数分前の紫色の空を見た私の情報に皆興味深々で、噂を聞いて直接関係の無い部署の方も会話に加わっていた記憶が有ります。
その中の話題の一つが群発地震の移動。
あの頃の関西は震度1でも珍しく、そんな中、2年程続いただろうか大阪府能勢町近辺で時々軽い地震が続いていたと記憶しています。(当時はネットが発展しておらず、テレビの地震情報で確認。 おそらく最大震度でも3か4だった筈)
しかし、阪神淡路の2か月か3か月前から40km以上東の加西市や加東市近辺でも震度2程度の地震が続き、一旦おさまった後にあの直下型地震が発生したと認識しています。
なので群発地震が移動する事は、経験上、ちょっと警戒を強めた方が良いと思います。
事実最近で言えば日向灘の前に屋久島から奄美大島に渡るトカラ列島で群発地震がありましたよね。
トカラの事は殆ど話題に上らなかったですが、あれは日向灘の前兆なのではないでしょうか。
(最近でも9月14日に種子島南東沖でM5.8の地震も発生しています)
しわ寄せという言葉が有りますが、重力だけを重視すると全く同じ場所で群発地震が永遠に続くとは考え難い。
有る程度の群発地震が続き、大陸からの押される力や重力とのバランスが良くなった時点で今度は周辺にしわ寄せの力(重力と押す力)が掛かる事は、阪神淡路の結果から納得出来ます。
その観点から8月16日には兵庫県の日本海沖(北方沖)でもM4.3 深さ10kmの地震が発生し、Yahooの履歴上初めての箇所なので大きな震災に繋がらないかと注視しています。
その他に関東では茨城で群発地震が去年から継続していますよね。
又、9月中旬以降に北海道で数回震度3以上の地震が頻発している事も事実。
そして履歴には記録されていませんが、時々千葉から茨城に渡り、日本海溝と平行な微振動をモニタ上確認しているので、関東も注意が必要です。
他にも横須賀や横浜付近で一時期騒がれた『ガスのような臭い』も、結果的には8月9日の神奈川県西部、震度5弱の地震とやっぱり関連が有ったのではないでしょうか。
能登の大きな地震の揺れは実際に広域で強めの震度を記録したのだから危険度を上げた地域も恐らく有るのではと思います。(地震学者で少なくとも1名は広域の影響を認めています)
日本の地震関連の学者は残念ながら予知は出来ないと明言しているので、自衛の為、今回纏めたような内容を参考に、ちょっとした変化から備えを都度強化する試みをお勧めします。
(備えあれば憂い無しの良いタイミングです)
参考にして下さい、個人でも可能な地震情報の深掘り方法
結構参考になると思うので、これまでに知った個人でも出来る地震情報の調べ方を紹介します。
1.特定地域の地震履歴確認法(Yahoo地震情報)
まずYahooの天気・災害トップ >地震情報には二通りの入り方が有ります。
一つはYahooトップ画面の左側、天気・災害をクリックして地震を選ぶ。
二つ目はYahooトップ画面の右側、今日の天気から雨雲レーダーをクリックし、雨に関する情報から天気・災害のタブに切換えて地震を選ぶ。
その後地震情報のトップ画面になるので履歴の欄から該当地域のまずは発生時刻(青文字)をクリックします。
その後震源地地図の下側に震源地:**と地域が青文字になっているのでこれをクリックすれば選択地域での履歴が確認出来ます。
2.大規模な地震の時に、震源地を地図上で確認したい場合
上記の発生時刻(青文字)を選択した時に震源地などの詳細データーも確認可能です。
大きな地震の時は震源のバッテンも隠れるので、緯度/経度欄から”北緯29.9度/東経130.1度”等をコピーし、Googleマップに張り付けてから29.9,130.1の数値とカンマに書き換えましょう。
そうすると震源地が何処なのかMAP上で細かく確認が出来ます。
因みに大まかで良ければ先頭の地震情報のタブを全地点の震度から各地域の震度に切り替えると、震源のバッテン位置は目視出来る筈です。
3.最新30日以内の震央マップを確認する方法(重要)
Yahooのリアルタイム震度の画面下には情報元の防災科学技術研究所のリンクが張り付けています。
この防災科学技術研究所の中には誰でも確認出来る詳細な地震情報があり、日本全体や西日本・本州中部・東日本・北海道の切換え、期間を最新30日と7日、24時間の選択が可能です。(地域は各都道府県も選択可能)
場所は、Yahooのリアルタイム震度画面の下側に長方形で囲まれた注記があります。
その中から防災科学技術研究所(外部リンク)をクリックし、そのサイトのHi-net自動処理地震マップをクリックして下さい。
色で震源の深さを表し、マグネチュードは円の大きさで表現されるので、地図的に地震の傾向を知りたい人にはとても便利です。
尚、一番小さい円は~1と表記しているので、M1未満の状況も確認出来る認識です。
- ここの西日本の震度マップを見て頂くと、何故川西市在住の筆者が地震を心配しているのかが一目で判る筈です。(でも数年前からこの状況ですが・・・)
- HOMEで広く日本全域に震災による停電を進言している根拠は、ここの九州・関東・中部のフォッサマグナ周辺等が、以前に比べてかなり危険であると認識しているからです。
4.過去1時間以内のリアルタイム震度モニターを再生する方法
お住いの地域や出身地の近くで大きな地震が発生した時は、どの様に震度が拡散したのか知りたい時が有ると思います。(離れていても震度が大きい場合もある)
その方法は私も今年知ったのですが、1時間以内なら地震データーを再生する画面が有ります。
こちらは先程の防災科学技術研究所ページから強震モニタをクリックし、その日本地図の下側にスライドバーで最大60分まで震度モニターを過去にさかのぼる機能が有ります。(但し早送り機能はありません)
特に緩い地盤なら、震源と距離が離れていても大きく揺れる場合が有ります。
又、地下の断層に沿って飛び地で震度が上がる傾向もあるそうです。
これらの傾向からその時点での脆弱な地盤(場所)や断層への影響を想定しやすいので、必要に応じてご活用下さい。
- もっと以前の地震波を確認する場合、P波・S波の円は出ませんが、3.で紹介したHi-net自動処理地震マップ画面の上部にある震源情報/連続波形画像から、過去の地震における最大振幅分布図をクリックすると震度2か3を超える観測地点基準の動画も選択出来ます。(動画は2003年12月以降のデーターに限る)
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