UAEドバイでCOP28が開幕

これから本当に秋は無くなってしまうかも知れませんね。

11月末から急に冷え込み、日本の北部では平年以下まで最高気温が下がったようです。

WMOの速報では観測史上最も暑い年になる見通しですが、急激に寒くなると今年の猛暑を忘れてしまう人も多いかも知れません。

しかし世界の平均気温の上昇は続いており、気候変動に関する取り組みを決めるCOP28が開幕しました。

本来ならその結果を受けてブログを追加するつもりでしたが開催前から物議を醸しているのでCOPの関連を纏めました。


批判もありつつドバイでCOP28が開幕

アラブ首長国連邦(UAE)で先月11月30日からCOP28が開催されました。

そもそも産油国であるUAEでの開催に物議があり、開催直前BBCが会議で集まる機会をとらえ、中国など15か国に石化燃料の商談を持ち掛けていたと暴露しました。(UAEは否定)

そのうえ今回の議長であるジャベル氏自身がドバイ最大の国営石油会社アドノックのCEOであり、欧州では悪い冗談だと揶揄されているようです。

更にNHKのキャッチ!世界のトップニュースを見ていると、フランスF2がUAEの一人当たりのCO2排出量は26.5トン、アメリカが22.7トン、フランスは9.6トンと、具体的な数値を上げてUAEでのCOP開催を非難している。(いずれも温室効果ガスを全てCO2に換算した値)

では何故UAEがそれ程温暖化ガスを排出しているのかをF2の報道内容から引用すると、

①豊かな石油産出国で国民一人当たり2台から4台のガソリン自動車を持っている。

②暑い砂漠のために、いたるところでエアコン(空調)が使われており、電気の使用状況が悪化している。

更に環境意識が低い事をクローズアップしたいのかショッピングセンターではスキーが出来る施設も有ると、実際に人工の雪で覆われたスキー施設を写していました。

ガソリンの給油所では車の所有台数自慢、ショッピングセンターでは相当室温を下げているのかとても涼しくて快適だと自慢する市民のインタビューが含まれており、この辺りがCOP28をUAEで開催する事にふざけていると揶揄される根源だと思います。

因みにですがHOMEで記載している通り、環境先進国ではエアコンというかクーラーの使用率が問題視されている事がここでも判りますよね。

多分フランス人などからは地球の環境が崩壊しそうな段階で、あなた達だけが快適に暮らせばそれで良いのですか?、と問いかけられている感じがします。

少なくともフランスでは暑い夏の睡眠を快適にする為に、26℃設定でクーラーを朝まで使えとはテレビでは言わないでしょう。

何故なら真剣に温暖化に取り込む欧州のメディアは、今回の会議の下記テーマを真剣に考えているからです。


COP28では気候難民の対応が具体的に議論される

以前26℃設定で就寝する事を推奨したテレビ番組に、先進国のメディアとして不適格者だと記載しましたが、それがこの気候難民の話です。

日々の報道でアメリカとメキシコに南米からの難民が殺到しているとか、アフリカからヨーロッパへ渡ろうとしていた難民が強度の無い船で難破して多数の死亡者が出たとかをニュースで読みながら、一方で太陽光発電のない深夜の就寝にクーラーを使い、26℃設定で且つ冬の布団を使えと推奨する。

これらは矛盾しています。

夜間クーラーを使うにしても、せめて例えば就寝時は28℃設定にして冷やした枕を使うとか、最近なら冷感の敷布にすればどうだとか、省エネが前提で考えなければ影響の大きいテレビの報道が間接的に発展途上国の気候難民を生み、実際今年も命をかけた長距離移動で多数の難民が死んでいます。

先程のUAEも気温が50℃近くになるのでクーラーの使用は仕方がないが、何とか凌げる28度に設定するとか、広いショッピングセンター全体を空調するのではなく必要最小限のエネルギーに抑える発想からガラスでエリアを仕切った冷房であれば、フランスのテレビ局もあれ程の非難報道はしないと思います。

COP28開催直前の発表では、気候変動が原因の国内避難民は2021年に2230万人と紛争による国内避難民1440万人を大きく上回った。

更に世界銀行の推計で2050年までに2億1600万人が移住を迫られるとしているなど複数の報道機関が報じています。


新たにCOP28で注目して欲しい事

今回のCOP28から世界の対策の進捗を5年に一度評価するグローバル・ストックテイクが初めて行われる事になっており、どのような内容になるのか注目しています。

12月1日にYouTubeを開いたところビル・ゲイツ氏の動画がトップに来ており、COP28直前の発言に興味を持って内容を確認しました。(タイトル:The message I’m taking to COP28)

動画は冒頭日本語訳で『私たちは排出削減に関する短期目標をすべて達成出来ていないが』と始まり、その後世界のイノベーターが活躍しているという内容です。

そして後半は『今年の会議から人々が得たものは前向きなものである事を願っています』更に締めの言葉は多くの優秀な人材や支援があるので『気候変動は解決出来ると楽観的になりました』となっています。

気候変動の対策に多大な支援を行っているビル・ゲイツ氏ですが、クリーンエネルギーを解説している箇所の、『安全で廃棄物の発生が少ない次世代原子力の開発に取り組んでいる』という箇所に引っ掛かりました。

これは11月9日に報道された下記の記事と同じだろうか。

(米国の小型原子力発電設備を開発中のニュースケール・パワーは8日、米西部アイダホ州での小型原発の建設計画を中止すると発表した。実現すれば米国初の案件となるはずだったが、インフレや金利高で建造費などが高騰しており、経済性が見込めなくなった。)日経新聞

ビル・ゲイツ氏もこのSMR事業(小型原発)に出資していると以前読んだ事があるが、他の企業でこの構想が進んでいる事を望みます。

この小型原発は日本でも脱炭素の切り札として位置づけられていただけに、上記の計画中止は相当大きな問題だと思う。

今回のCOP28で日本は進捗と将来の見通しをどのように発言するのだろう・・・。

COP28開催直前に小型原発の中止を発表したのも戦略なのか?(実現性に乏しく責任が負えなかったとの判断?)

些細な効果の技術は除き、これまで日本で実現出来た誰でも納得す脱炭素の技術って本当にあるのだろうか・・・、従来以上に関心を持ってCOP28を見守ります。


Windリーダーもクーラーに変わる性能が無ければ駄目とか雨の日は使えないとか軽く捉えられる事もありますが、既に技術が完成しており、各自が出来る事から着実に始めるには良い商品だと思っています。

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