先月は未だ5月なのに部分的には7月の暑さでしたね・・・。(勿論まだクーラーは使ってません)
世界に目を向けると洪水や山火事、そして街を破壊する竜巻など温暖化の加速をヒシヒシと感じます。
さて、YouTubeをしばらく使っていると、視聴者の好みの動画を沢山リストアップしてくれます。
これは関心の高い広告を表示する為の情報収集だと思いますが、時々この機能が無かったら恐らく膨大な中から探しきれなかったと思われる有効な動画と出会える事があります。
と言う事で、今回はそれらの中からこれは勉強になったと感じた内容を紹介します。
特に今回の題目にしている何故CO2やメタンで地球が温暖化するのかって説明に苦労しますよね。
今まではCO2を貯めた箱と空気だけの箱に太陽光を当て、CO2を貯めた箱の方が温度は上がるからという実験による解説が一般的でしたが、それを危惧したのか量子学から学問的に解説した内容が広まりつつあるようです。
意外な分野から地球温暖化を証明する動画が有りました
この動画はPBSの関連で、途中にチョット茶化した箇所も有るのですが、量子学の観点から何故CO2が熱エネルギーを保持するのかを説明しています、興味があれば下記リンクをクリックして下さい。
But HOW Does Carbon Dioxide Trap Heat?(二酸化炭素はどのようにして熱を閉じ込めるのでしょうか?)
※日本語で確認する場合は設定マークから自動翻訳で日本語を選択し、字幕をONして下さい
この動画で解説しているように、CO2には太陽光からエネルギーを受けると真ん中の炭素が振動し、長く熱エネルギーを保持出来るカラクリがあります。
そして厄介なのは、CO2分子は電子特性として非常に安定しており、一度形成されると1000年後も2000年後も形状を維持する特徴があります。
(南極の氷から数千年前のCO2が測定されるのも安定性がある一つの例です)
ここからは私の解釈を交えて説明しますが、一般的にはエネルギー保存の法則があり、一度高速で振動した分子は何かにぶつからない限りその運動(振動)を保持します。
空気中の分子の大半は窒素と酸素であり、動画ではいずれ酸素分子に当たってエネルギーが減速すると解説しています。
沸点が低い窒素で考えると液体窒素から気体に変わると650倍とか700倍になると分析されているので大気中ではザックリ600倍から700倍の空間(空洞)があると考える事が出来ます。
つまり液体に比べて衝突する確率が600倍、700倍に広がった大気中を高速で振動したCO2は、いずれ窒素や酸素分子に当たるとしても有る程度の時間はエネルギーを保持出来ると考える事が出来ます。
これは当たった時の当り方と言うか、厳密には振動の方向性が関係してきますが、一度当たって全てのエネルギーが他の分子に移動する訳ではないので最後は確率論も関係し、長時間振動に変わったエネルギーを保持出来る事になります。
振動で解説すると、ドラムセットのシンバルを叩くとしばらく音が鳴り続けますが、いずれは摩擦や音エネルギーで終息し、音が鳴りやみます。
炭素は原子番号6番で、7番の窒素や8番の酸素より軽く、CO2になっても大気中で浮遊します。
つまりCO2は大気中では殆ど摩擦なく振動しているので、いとも簡単に数時間振動を続けると考える事が出来ます。
上記の動画をYouTubeで見ると、近いうちに温暖化ガスであるメタンや二酸化炭素がエネルギーを保持する仕組みを解説する動画も紹介されると思いますが、メタンの化学式はCH4で表せられる通り炭素に4つの水素が結合された形状で、同じく日光(赤外線)によって、安定して振動すると解説されています。
メタン(CH4)の温室効果は二酸化炭素(CO2)の25倍と説明されていますが、これは中心の炭素に2本の腕しかないCO2に比べて4本の腕があるメタンの方が、振動を誘発する角度の日射(赤外線)が多いからと解説されています。
この様に考えると温暖化ガスの中でも炭素を中心に、それぞれの特性が異なる事が理解出来ます。
参考:メタンは軽いのでいずれ成層圏に達し、10年程で紫外線によって炭酸ガスと水に分解されるといわれています
専門家も首を捻る海水温の上昇
前半は温暖化ガスの代表であるCO2を中心に解説しましたが、もう一つ世界で騒がれているのは海水温の上昇です。
2023年は過去一番暑かったと報じられていますが、それよりももっと恐れられているのが海水温の上昇、この僅か1年程で世界平均の海水温でも0.5度も上昇しています。
最新の情報でも5月10日、BBCが纏めた記事によると2023年5月4日からのすべての日で、この時期の最高水温を更新していると同じ日の年次グラフでその異常さを数値化しています。
(BBC 気候変動 タイトル:世界の平均海面水温、史上最高を過去1年間「連日更新」)
今年に入ってからYouTubeでよく取り上げられているのは北大西洋の海水温上昇で、春先に見た動画では、1年間で0.7度から0.8度も上昇したグラフが数件報告されています。
一つの動画ではこの現象に、専門家が”恥ずかしながら”と前置き、50%は温暖化の影響、25%はエルニーニョの影響だが残りの25%の原因がハッキリとは判らないと発言していました。
他の動画でも要因のパーセンテージが変わるものの、30%から20%の要因は判らないと専門家が発言しています。(DWやPBSニュースアワー等信頼性が高いサイト)
一人の学者は”海水の温度が上がるにはエネルギーが必要で、北大西洋の大きさを考えると、こんなに海水温が上昇するとは考えられない”と締めくくっていました。
去年からいったい何が発生してしまったのでしょう・・・
天然ガスのLNG海上輸送が温暖化の一つの原因?
皆さんはアメリカがLNGの新規輸出を一時凍結したニュースをご存じですか?
因みにLNGの輸出量はロシアによるウクライナ侵略後、アメリカがカタールを抜いて世界1位になっています。
(輸出先順:オランダ・フランス・イギリスに次いで日本が4位)
LNGの問題は、YouTubeではドイツのDWが先にこの問題を取り上げ、3月26日のNHK国際報道2024でもバイデン政権の輸出禁止を取り上げていました。
今まで石炭に比べて環境に良いとされるLNGですが、何が問題になっているのでしょう。
NHKではバイデン政権がLNGの輸出を凍結したという点を大きく取り上げ、LNGも石炭の半分だが温暖化ガスを排出するから、と捉える事が出来る表現になっています。
(若者や環境団体の選挙票を獲得するのが狙い)
しかしドイツのDWではもっと掘り下げた内容で、LNGの海上輸送時にメタンが漏れている疑いが高いと報告しています。
ロシアからパイプラインで天然ガスの供給を受けていたヨーロッパは、ウクライナ侵略後に方向転換してアメリカから急激にLNGを輸入する結果となりました。
元々天然ガスを冷却して約600分の1の液化天然ガスにするLNGは日本が開発した方法で、LNGの輸送船は日本の造船会社がノウハウを持っています。
しかしコスト面からこのLNG輸送船も韓国や中国の造船会社に奪われ、急速に需要が高まったウクライナ侵略後はこの2国が殆ど受注した認識です。
コストも納期も負けた結果だと思いますが、この2国のLNG輸送船からガスが相当漏れていても不思議ではないですよね。
先程の北大西洋が突然海水温を上げた事とも何か関連が有るかも知れません。
5月に入ってからのニュースでは、JAMSTECや「北極研究プロジェクト」をはじめとする共同研究チームがアラスカの永久凍土が溶けて流れている淡水には、予想以上にメタンが含まれていたと報じられていました。
(氷河底面からの流出水中に一般河川の2倍から40倍という高濃度の溶存メタンが含まれていると発表)
温暖化が進んで氷で閉ざされていた温暖化ガスが流出する。
悪い連鎖とは本当に恐ろしいと思います。
・参考
科学誌ネイチャーによると、2023年の暑さは、気象記録をもっとさかのぼって1800年代半ばまでたどるとともに、樹木の年輪分析を通じた気温データに基づいても、比類ないものだった。
2023年の北緯30度以北の陸上の夏の気温は、産業革命前の平均と比べると摂氏2.07度上回った。
また年輪データを踏まえれば紀元直後から1890年までの推定平均気温より2.2度も高くなったという。(ロイター5月14日より抜粋)
去年は1.5℃の約束がはたせなかった年です、省エネに励みましょう。
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