今月は履歴の目的もあって、台風やハリケーンが大型化している件を纏めます。
そもそも地球温暖化が進むと台風やハリケーンは発生個数が減るものの、一度発生したら巨大化し易い事は約40年前の科学雑誌から記載があります。(つまり予測通りです)
その内容こそが以前にも取り上げていた、ノーベル賞受賞者 真鍋叔郎博士のシュミレーションを元にした科学雑誌の記事であり、偏西風の蛇行と台風の巨大化だけはハッキリと判る兆候なのでしっかり覚えておこうと心に決めていた地球温暖化の象徴です。
尚、科学雑誌の記事には今のまま温暖化が進めば顕著に発生するであろう食物連鎖崩壊に伴う食糧難やマラリア等の蔓延などの記述もあり、最後にこれらの問題から2100年に人類が生存危機に陥る可能性があると締めくくっていたと記憶しています。(この雑誌とは恐らくニュートンです)
この雑誌の記事を一時期は探していましたが見つからず、類似の内容で2050年までの最新予測を米国のPBSが纏めていたので下記の動画解説も参照して下さい。
THE RISKIEST Places to Live in the US as Our Climate Changes
*PBSは日本の教育テレビに相当する組織なので、完全に信頼のおける動画サイトです
令和6年 台風10号の履歴
さて、令和6年の台風は温暖化のシュミレーション通りに8月までは発生数がかなり少なかったですよね。
今年も日本周辺の海水温は高かったのに何故か台風10号が発生するまでは少なく、台風11号から急に数個発生した認識です。(恐らく偏西風の位置が要因)
因みに台風10号の発生自体は8月22日で、そこから殆ど停滞して進路予想図も関東直撃コースに始まり最後は九州へと日々変化していました。
あれだけ停滞すると海水の中までかき混ぜられ、普通なら勢力が落ちても不思議ではないですが、気象予報士によると今年は海中50mまで水温が高く、一時期は非常に強い勢力を維持していました。
その後8月29日に鹿児島県薩摩川内市付近に強い勢力で上陸し、四国(瀬戸内)を進み、9月1日正午に東海道沖で熱帯低気圧となりました。
以前から移動速度の遅い台風は山を避ける認識をしています。
上陸前には相当な被害が発生すると予測されていた台風10号ですが、その割に被害が少なかったのは九州南部の山を避け、運良く九州の西側の海上を北上した間に勢力が下がったからだと思います。
又、台風の東側にあたる宮崎県では集中豪雨や竜巻も起きましたが、とにかく九州電力管内の復旧力が高く、停電も発生しましたけど全国ニュースに大きく取り上げられるレベルでは無かった認識です。
ネットの記事によると、九電グループの復旧部隊ってどこで電柱の倒壊や倒木による電線の破損が発生しても対応出来るよう、台風の前には予め分散して待機しているそう。
九州は毎年台風に翻弄されるとはいえ、台風10号でも見事に対応出来たのでしょう。
恐らく近畿や中部地区に上陸していたのなら、停電の復旧はもっと時間が掛かっていた筈です。
因みに今回台風とハリケーンを取り上げたきっけかは、前述のPBSで、温暖化に伴う水蒸気の増加で台風やハリケーンの移動速度が10%低下しているとショート動画で解説していた事も関係しています。
今後更に台風が大型化し、移動速度も遅くなるって恐怖でしかないですよね。
日本にあまり影響が無かった台風11号は、最初に中国の海南島へ上陸し、その後ベトナムやミャンマー等東南アジアに多大な被害をもたらせました。
最大風速は75m/Sを超えてアメリカ基準でもスーパー台風となり、海南島の風力発電が10本以上倒壊している動画も存在します。
アメリカの歴史に影響するかも知れないハリケーンの大型化
次に北米で被害をもたらせた2つのハリケーンを見てみましょう。
まずは9月26日にカテゴリー4の非常に強い勢力でフロリダ州に上陸したヘリーンの状況。
ヘリーンは非常に広い地域に影響し、ほぼ200万戸で数日に渡り停電が発生しました。
上陸時の強さは中心気圧938hPa、最大風速63メートル、上陸前後のYouTubeを見ると、特徴としてアメリカの多くのテレビ局が24時間でカテゴリー1から4に発達し、事前に強い警告が出せなかった事が被害を大きくした要因だと報じていました。
又、ヘリーンの直径は680kmと巨大で、更に東海岸沖の海水温が非常に高かったのでしょう、ハリケーンを中心とした北側には長時間に渡り巨大な雨雲が発生し、洪水による被害が大きかったようです。
住民の多くのインタビューで『気付いた時には家の前に濁流が流れ、既に避難は出来ない状況だった』というのが印象的。
そして巨大な雨雲は過去にハリケーン被害が少なかった内陸の山間部にも掛り、大統領選挙の関連として、10月17日の国際報道2024にて激戦州ノースカロライナの近況を報じていました。
その中で、大雨で川や湖が氾濫した解説から始まり山沿いのギャラリーでも2階まで浸水した現状、土砂に埋まった家や車など数か所の映像も交えながら被害の大きさを報告していました。
今回はフロリダから離れたこのノースカロライナ州での被害が最も大きかったそうです。
川の氾濫で住宅ごと流され、一時行方不明者が数百人規模と報じられたほど壊滅的でした。(損害額が5兆円との報道もあります)
次にヘリーンから僅か数日後にフロリダ半島を西から東へ横断したハリケーン"ミルトン"。
このミルトンの方が勢力的に強力で、上陸前には最大のカテゴリー5まで大きくなりました。
ミルトンは10月8日午後時点の中心気圧が918hPa、最大風速はおよそ74メートルに発達、先程のヘリーンの直後だった事もあり、高速が大渋滞する程多くの住人が避難をする事態となりました。
ミルトンの特徴はメキシコ湾で急速に発達した反面、たぶんハリケーンが移動した方向が良かった(半島の地形が半減させた)と思うのですが上陸時にはカテゴリー3にまで衰退し、当初警告された程の高潮にまではならなかったようです。
(高潮はイアンの方が酷かったと思います。中型のクルーザーが町中を流されていく映像は衝撃的)
又、事前に相当危険である事が連日報道され多くの住人が避難した結果、幸い死者数はヘリーンよりもかなり少なるなる見通しです。
ただこのミルトンは、直接の被害よりもカテゴリー5の頃と思われる本体外側の積乱雲により発生した竜巻被害が大きく、フロリダ半島東部では45個の目撃情報があったそう。(竜巻自体は25個から27個発生との報道も有り)
メジャーリーグ レイズの本拠地球場を破損させたのはこのミルトンです。
大統領選挙直前に発生した2つの巨大ハリケーン、その災害対応如何で選挙結果を左右するともいわれています。
- 10月17日~18日、キューバではミルトンの影響による発電所の故障と燃料不足により少し遅れて大規模な停電も発生しています。
令和6年 台風とハリケーンのまとめ
日本の台風10号もヘリーンと同様に遠く離れた静岡や神奈川にも長期の雨をもたらし、あれだけ東海道新幹線が頻繁に止まったのは史上初めてではないでしょうか。
又、神奈川では複数の箇所で車も浸水し、もう少し降水量が多かったら中心から離れた関東でも大きな人的被害が発生していてもおかしくない状況でした。(実際に土砂崩れも発生した)
その後に発生した台風14号も特徴的。
一旦中国大陸に上陸したあと急激に東進し、温帯低気圧に変わったあとも秋雨前線に水蒸気を供給、その結果石川県輪島市で大きな豪雨災害をもたらせました。
元旦の地震による土砂崩れによって被害が大きくなったと専門家は分析していますが、連日報道され、最終的には福井沖で発見された中学生の話題に多くの人が心揺さぶられたと思います。
輪島市の豪雨も温暖化で日本海の海水温が異常に高かった影響だと認識しています。
豪雨や台風、又はハリケーンの現地インタビューでは皆口を揃えて『長く住んでいるが、こんな被害は初めてだ・・・』と回答されています。
巨大化した雹も含めると、これからはどこに住んでいても温暖化の被害を被る可能性が有ります。
そして伝わりやすいと思い、今回は台風と北米のハリケーンを取り上げましたが、世界を見ると、ブログ投稿前日の31日にはスペイン全土で大規模な洪水が発生。
東部のバレンシア州では8時間で1年分の雨が降り、鉄砲水も発生、多くの方が被害にと、朝からニュースで報じられました。
スペイン南部では干ばつが酷いと少し前にYoutube動画を見た記憶が有りますが、突然の洪水です。
- ヨーロッパではドイツ・ポーランド等、今まで有り得ない地域での洪水が常態化している
他に南米のアマゾン北部では干ばつが更に進み、同じブラジルでもリオデジャネイロ州では大洪水。
更にアフリカでは干ばつの進んだ地域で、食糧難によって仕方なく象を食肉にし、逆にサハラ砂漠では豪雨が発生して突如池が多数出現したレベルだと、毎年のように異常気象は顕著化しています。
私は何十年も前から温暖化シュミレーションの通りだ・・・、いや科学雑誌の想定より更に早く進行していると判断したので具体的に活動していますが、ここまで読んで頂いたのであれば、是非一緒にCO2削減(節電)にも取り組んで下さい
CO2は非常に安定した気体なので本当に厄介です。
最後にPBSの動画から、永久凍土が溶けると何故メタンガスが発生するのかを追求したドキュメントをリンクします。(中盤以降に研究者の解説があります)
温暖化は条件が揃うと一気に加速するという認識を是非共有して下さい。
Has Earth Already Crossed MAJOR Tipping Points?
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