6月後半の猛暑について

各地で観測史上最速の梅雨明け

今年の梅雨は異常。

関東甲信越では6月27日、近畿をはじめ他の地域でも翌28日に梅雨明けが発表されました。

※梅雨明けは、9月2日に気象庁から各地区約ひと月遅れの日付に訂正されました。

近畿を例にとると今年は平年より21日早い梅雨明けとなり、6月21日の夏至から1週間しか経っていない梅雨明けは正に灼熱地獄となりました。

東京では6月25日から7月3日まで35度を上回る猛暑日になり、6月30日には7時前に気温30度となったそうです。

過去にカラ梅雨と呼ばれた年も経験していますが、そんな時でも雲は出ていたのでしょう、兵庫県に引越ししてから初めてと断言出来る強い日射を今も浴びています。

特に7月1日、10時過ぎから最寄りのダイソーへ出掛けましたが、数日続く暑さと日照り、それでも搾り取られるかのように地表から水蒸気が上がっていたのでしょう、生まれて初めて遠くが青より紺に近い空の色を見ました。

7月1日は実際に多くの方が熱中症で病院に運ばれた日ですが、これは異常、危険すぎです。

それに輪を掛けて東電エリアでは6月30日までの4日間電力需給ひっ迫注意報が発令されていました。

結局予備率3%を切ることはなく乗り切りましたが本当に18時前に停電したら、更に多くの人が熱中症になっていたでしょう。

実際に需要が供給を上回ればどのような規模の停電が発生するか分かりませんが、幼児が家にいる場合や運悪くエレベーターに乗っていれば…等を想定すると、これは本当に命に係わる事案です。

夕方に幼児だけが家にいる事は少ないかも知れませんが、一旦停電すると、もし10分で復旧してもスイッチの入れ方を知らなければエアコンは動きません。

今回をきっかけに、もしも停電が復旧したらエアコンを掛けるよう子供に教えた方が良いと思います。


住宅における熱中症について

熱中症で運ばれる人は住居での発症が一番多いそうです。

これは多くの人に知って頂きたい現象ですが、西日が当たる住居では午後4時から本当に注意しないと熱中症で命を落とすかも知れません。

風による換気の効果の後半に去年の(令和3年)猛暑日だった7月19日の室温グラフを載せていますが、午後4時から室温が急上昇する事に、えっこんなに?と多くの質問を頂きます。

あのグラフは紛れもない事実で午後4時台から太陽の日射が西側の壁へ直角に近づき当たり始めるからという単純な理由です。

お昼前後の日差しは勿論キツイですが、日射を屋根が先に遮るので南西向きの2階が暑いとはいえ昼前後の日射条件は他の2階の部屋とほぼ同条件。

しかし”西向きの壁基準”で考えて下さい、午後4時頃から徐々に日射が屋根のように遮る構造物が無い状態で壁と窓にまともに当たるので、想像以上に熱が室内へ入ります。

詳しく説明すると太陽が傾くにつれ住宅との距離は地球の半径近く遠のき日射のエネルギーは減りますが、屋根と2階室内との距離より西側の壁と室内の距離の方が圧倒的に短いので、西日の当たる住居は相当暑くなるというのが厳密な説明でしょうか。

因みに我が家は外断熱構造で、西側の外壁と部屋には少し空間があります。 しかしそれでも近年の異常な高温には効き目が薄い。これは断熱材の劣化も影響しているとは思います。

それに西向きの窓はハウスメーカーが意図的に少し小さめにして頂いたようですが、この16時頃の窓枠を触ると65度近い高温になります。

この65度近いとは内側である部屋からアルミ枠を触っての温度で、デザイン的に茶色系のアルミサッシにしたとは言えそりゃ西向きの部屋は暑くなるな、と納得する高温です。

そこで今回の猛暑を切っ掛けに、試しに薄い発泡スチロールを西側の窓ガラスに貼りました。

恐らく熱で発泡スチロールが窓ガラスに引っ付いてしまうだろうと思いつつ、今回の猛暑の西日で自身が熱中症になるかも、と危機感を持ったからです。

発泡スチロールを窓に施工すると効果はてき面、一般的なレースカーテンとカーテンでは防げない日射が殆ど遮蔽出来たと思います。

もし同様の対策を検討するのであれば発砲スチロールでも良いですが、切断する工具を買ったりもしなければならないのでベニヤ板の方が実用的かと思います。

窓寸法をキッチリ測ってホームセンターでベニヤ板を切断してもらい、更にアルミホイールを巻くと余計な熱も強い日射も遮蔽してくれると思います。

もし高齢の家族がおり一人住まいで西日がきつければ、このような過去にはしなかった対策もこれからは必要かも知れません。ご参考まで。

(暑さ対策のフィルムを以前は張ったりしましたが、近年の暑さでは少し弱いと思います)


今年は大雨と大型台風の襲来か、それよりもジェット気流の蛇行が止まらない

4月のブログに『ラニーニャ現象が終わったとされる今年は大雨被害が多かった気候に戻る可能性が有ります。』と記載しましたが、ラニーニャ現象は続きました。

しかしそれと別に”負のダイポールモード現象”という気象現象があり、インド洋の西側の海水温が低く、東側の海水温が高い状態を指すようです。

但し海洋研究開発機構の主任研究員でもこのダイポールモード現象と日本の夏の影響は未だはっきりとは分かっていないそうです。

更に複数の報道で私が製品の経緯に記載した2018年の台風21号、そしてその2か月前の7月に発生した西日本豪雨の状況に近いと指摘する気象予報士も多くおられます。

個人的には2018年の気候云々より去年から続いているジェット気流の蛇行が6月末の猛暑の原因だと思います。

過去に数回記載していますが、海外ではジェット気流の蛇行をもっと取り上げているようで、このブログでも去年12月に取り上げた北米の蛇行が日本にやって来たと考えるのが妥当でしょう。

実際に日本は猛暑でしたが6月末はヨーロッパでも40度を超える猛暑が発生し、ジェット気流の蛇行は世界規模の話です。

ちょうど1年前のブログ、過去ブログの検証と、北米の熱波は対岸の火事なのかを機会があれば見て下さい。

ここの最後に記載したNASAが調べた地軸のズレが根底にあり、最初の数年で地球の自転と大気にズレが生じ、遅れてこの数年では海流にも影響して異常気象が多発し、北極圏の氷が溶けて異常が加速しているように思えてなりません。

又、今年は梅雨の無い北海道に梅雨前線が停滞する程の威力があるのですから今回の蛇行は相当な乱れが予想され、数年で終わるかどうかのレベルではないでしょうか。

実は半年前から有る程度正確だと判断していたtenki.jpの予報が大はずれする認識があり、最初は担当者が変わったかコンピューターを入れ替えたのかと思っていましたが、もし過去に無かった気候変動の予兆だったら恐ろしいな、と最近考えています。

余談ですが他の天気予報も見ていますがウェザーニュースのWNNは最高気温が1,2度高め、逆にWindows(マイクロソフト)がパソコン左下に提供している温度マップは1,2度低めなのでtenki.jp(日本気象協会)が一番マシだと思います。

今でも水不足や日射が強過ぎて野菜と果物の発育に影響を与えているそうなので、天気の長期予報も重要ですよね。

この天気予報が世界的にはずれる傾向ならロシアによるウクライナ侵攻の事もあり、食料危機がもっと深まるかも知れません。

自然の風を使った省エネを謳うWindリーダーもこの猛暑では効果が限定的になるかも知れませんが、ただ何もしないよりは実践した方が良いでしょうし少なからずとも省エネに出来ます。

まずは昭和50年代の気候に戻す事がWindリーダーの壮大な目標です。

当時はクーラーもそれ程普及していなかったが暮らせたのでこの頃の気候に戻れば温暖化は鈍化する筈。

皆さんも今すべき事、出来る事を意識して頂ければ幸いです。

夏はクーラーを使わずプールと冷えたカルピスやスイカですごせたら、少しは見通しが明るくなるでしょう。

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